寒い冬になくてはならない暖房。
最近のエアコンの性能がよくなって、エアコンで暖房する方も増えてきています。
一方、昔ながらの炎で暖める暖房、ペレットストーブに、今静かなブームがおきているんです!
ペレットストーブとは、おがくずなどの木くずを固めたペレットを燃やして暖房するストーブのことです。
部屋全体が温まり、炎に癒され、インテリアとしても優秀なペレットストーブなのですが、実は設置してから後悔する人がいます。
高額でもあり、簡単に設置や撤去のできないペレットストーブ。設置する前は気づかなかった!思ってたのと違う!などと後悔したくはありません。
ペレットストーブを買って後悔しそうなポイントをまとめてみました。
ペレットストーブを買って後悔する人はいるの?
ペレットストーブは、暖房として優秀で、炎もきれい。インテリアとしてもとてもおしゃれと魅力満点。
ですが、いくつか後悔するポイントがあるんです。
- ペレットストーブは高い
- ペレットストーブはお手入れが面倒
- ペレットストーブは大きすぎて動かせない
- ペレットが邪魔
- 電気を使うタイプは停電時につかえない
- 薪ストーブのほうがよかった
本体価格も工事費用も高額で、設置や撤去も簡単にできないペレットストーブ。ペレットストーブを設置した後に後悔したくはありません。
どうしてペレットストーブで後悔してしまうのか、そのデメリットを検証してみました。
ペレットストーブって?薪ストーブとどう違うの?
ペレットストーブとは、燃料に木質ペレットを使うストーブです。
薪を燃やす薪ストーブとは燃料が違います。
木質ペレットというのは、木くず、おがくず、樹皮などを圧縮して固めた燃料の事です。
木質ペレットは、製材所から出る廃棄物の樹皮やおがくずや間伐材を使っているので、環境にも優しい燃料になります。
本格的な煙突が必要な薪ストーブと違って、ペレットストーブは壁を抜いて設置する簡易な煙突で設置することができます。
薪ストーブの場合は煙突設計がとっても大切。だから一戸建ての家に設置するなら、設計する時から薪ストーブ専用設計にするべきなんです。
あとから薪ストーブを設置するとなると、とても大掛かりな工事が必要なうえ、家全体が温まる効果が薄くなってしまいます。
また、薪ストーブはマンションに設置することはほぼできません。
ペレットストーブの場合はもっと簡単に設置できます。
今ある一戸建ての家に取り付けるのはもちろん簡単にできますし、マンションにも設置することができます。
またペレットストーブは、薪に比べて木質ペレットの確保も楽なので、薪ストーブよりも気軽に導入できるんです。
ペレットストーブで後悔するデメリットとは
メリットばかりのようなペレットストーブですが、意外にデメリットも多いんです。
- 高い
- 面倒
- 動かせない
- 邪魔
- 電気を使うタイプは停電時につかえない
- 薪ストーブのほうがいい
そのため、ペレットストーブを設置して後悔してしまう人がいます。
ペレットストーブは高い
ペレットストーブは、国産の小さめのものでは10万円から30万円ほどですが、海外製の高級品だと100万円以上するものもあります。
ペレットストーブを設置するためには、屋根や壁に穴をあけて煙突を取り付けなくてはいけません。
専門業者による工事費用が必要で、約10万から30万円ほどかかります。
本体価格と工事費用をあわせて、最初に30万から70万ほどかかってしまいます。エアコンや石油ストーブなどと比べて高く感じてしまいます。
費用に関しては、自治体からの補助金がでる地域がありますので、該当するかどうか調べる必要があります。
ペレットストーブは面倒
ペレットストーブの煙突は、給気と排気を兼ねる大切なもの。使っているとどうしてもススが溜まってくるので年に一度は掃除が必要です。
ペレットストーブの煙突が屋根や屋根に近い高い位置に設置されている場合、煙突のメンテナンス専門業者に依頼しなければいけません。
低い位置なら自分で掃除もできますが、やはり面倒です。
また、木質ペレットは1時間につき1kgほど燃焼します。
ペレットストーブの多くの機種は電動で、ペレットの補給も自動でしてくれますが、すぐになくなるので一日一回は補充しなくてはいけません。
ペレットストーブは動かせない
ペレットストーブは部屋、家全体を温める関係上、どうしても部屋の中央に置くことになります。
設置してしばらくたってから
ここに置くんじゃなかった。邪魔すぎる。
と思っても、置き場所を変えることはできないんです。
ペレットストーブは、煙突で家の外に排気しています。煙突の設計は長さや位置などの制限があり簡単に変更できません。
そのため、模様替えをしたい、場所を変えたいと思っても変えることはできないのは大きなデメリット。
エアコンの場合も位置を動かせないのはペレットストーブと一緒なのですが、こちらは邪魔にならない壁の上部についています。
床置きのペレットストーブではどうしても邪魔になります。ペレットストーブは約半畳(90センチ×90センチ程度)部屋を一年中占拠することになります。
ペレットストーブでは置き場所が原因で後悔する人が結構います。設置する時はよく考えないといけないんですね。
ペレットが邪魔
ペレットストーブは木質ペレットを燃やします。
1時間につき1kg程度も使用するので、かなりの量の在庫を家に置いておかなくてはいけません。
ペレットストーブを1日10時間使用するとして、1日10キロ。1ヵ月で300キロ。
薪ストーブ用の薪は少々雨に濡れても問題ないので外で保管しても大丈夫。
ですが木質ペレットの場合、雨に濡れ湿ったまま使うと、ペレットストーブの故障の原因になってしまいます。
木質ペレットは室内か、きちんと壁や床のある倉庫にしまう必要があります。
かさばるので大きなスペースが必要になります。これも日常のストレスになるデメリットですね。
こんなことならペレットストーブを置くんじゃなかったと後悔しそうです。
ペレットストーブは電気を使うタイプは停電時につかえない
ペレットストーブには電動のタイプと、電源がいらないタイプがあります。
電動タイプは、自動でペレットを補給してくれたり、温風を出してくれたりというメリットがあります。
しかし、電動のペレットストーブは、エアコンと同様に停電の時は使えないんです。
停電になったときのために、寒冷地ではペレットストーブ以外にも予備の石油ストーブがいるんです。
せっかくペレットストーブがあるのに余分なストーブを準備しなければならないのは電動のペレットストーブの大きなデメリットですね。
薪ストーブのほうがよかった
メンテナンスがかなり面倒なペレットストーブ。
同じ面倒なら、もっとおしゃれな薪ストーブにすればよかった、という意見もあります。
屋根から出ている本物の煙突もかっこいいですし、ストーブの見た目も薪ストーブのほうがよりレトロでおしゃれ。
見た目を優先するならペレットストーブにすれば後悔することになりますよ。
ペレットストーブでも後悔しないメリット
ペレットストーブを設置して後悔してしまうデメリットを紹介してきましたが、それでもペレットストーブの魅力、メリットはいっぱいあります。
- 暖かい
- 炎で癒される
- 煙が少ない
- 薪ストーブよりは簡単
- 空気が乾燥しにくい
- エコな暖房
- 補助金が出る地域がある
エアコンやファンヒーターとは全然違う独特の雰囲気。本物の炎の癒し。
石油・ガスのような化石燃料で暖房するよりも、木質ペレットを燃やすペレットストーブのほうが地球環境にも優しい。
ペレットストーブは国や自治体でもエコな暖房器具として推奨している暖房の一つで、購入費用に補助金がでることもあるんです。
ペレットストーブのメリットを詳しく見ていきましょう。
ペレットストーブは暖かい
ペレットストーブは暖かいんです。その暖かさの秘密はストーブからでる遠赤外線です。遠赤外線で家全体を暖めてくれます。
ペレットストーブからの遠赤外線は、身体も芯から暖めてくれます。
そのため、ペレットストーブを導入してから風邪をひかなくなったという方もいるほどです。
ペレットが燃える炎が見えて癒される
炎を見ていると、心が落ち着くなと感じることはありませんか?
炎の揺らぎは「癒し効果」があるという科学的根拠もあるんです。「1/fゆらぎ」というゆらめきのリズムは癒し効果や気分が落ち着いてくる効果があります。
最近の住宅は、コンロもIHになるなど、日常で炎を見る機会が減ってきています。
そういった背景から、ペレットストーブのゆらめく炎に強く惹かれてしまうんですね。
ペレットストーブからの煙は少ない
ペレットストーブの燃料である木質ペレットは、高密度に固められているので、薪ストーブに比べ煙や灰の量がとっても少ないんです。
薪ストーブの場合、煙が臭いと近所からのクレームが来るという話もあります。
こんなことなら薪ストーブなんて買わなければよかったと後悔してしまうでしょう。
ペレットストーブの場合なら、煙もにおいも少なくなっていますから近所への煙害は安心して大丈夫です。
でも、近隣の家が近く、煙突の排気が気になるという場合、ペレットストーブの燃料の種類をかえればいいですよ。
ホワイトペレットと呼ばれる木質ペレットは材料に樹皮を含まないので、煙やにおいが普通のペレットよりもすくなくなります。
ペレットストーブは薪ストーブより簡単
薪ストーブはまず薪の確保が大変ですし、また年に一回煙突掃除をしなくてはいけません。
煙突は屋根のほうまで上がっているので、自分でするのは危険だし大変。専門のメンテナンス業者を呼ぶ方のほうが多いです。
ストーブに着火する時も、薪にすぐに火はつきません。慣れるまで時間がかかります。
また、薪が燃焼したら自分で薪を追加していかなければいけません。
ペレットストーブの場合は、薪ストーブとメリットはほぼかわらないのに、これらの薪ストーブの大変さがかなり減っています。
木質ペレットはけっこう安く手に入りますし、手の届く位置に煙突があれば自分で掃除できるのもメリットですね。
ペレットストーブは空気が乾燥しにくい
ペレットストーブは木を燃やしていますから、燃焼する時に水ができます。そのため、暖房していても空気が乾燥しにくいんです。
また、機種にもよりますが、石油ストーブや薪ストーブのように上部の天板が調理可能な温度まで上がるものもあります。
ペレットストーブの天板にやかんをおけばさらに加湿もできますね。鍋を使った煮込み料理も楽しむことができます。
冬場の乾燥は、肌あれや風邪をひきやすくなるなど問題だらけ。
ペレットストーブなら空気が乾燥しないのでとっても快適ですよ。
ペレットストーブはエコな暖房
ペレットストーブはとっても環境にいい暖房器具なんです。
木を燃やすんじゃ、二酸化炭素出るからエコじゃないんじゃない?
実は、木を燃やしても、二酸化炭素が増えたことにはならないんです。
これはカーボンニュートラルという考え方。
木が育つときに二酸化炭素が吸収され、木を燃やして空気中に二酸化炭素を放出する。そのサイクルでは炭素は移動しているだけで増えていません。
灯油や天然ガスなどの化石燃料を燃やす暖房では空気中の炭素は増えます。
エアコンなどの電気を使う暖房でも、発電は火力が主流ですから、エアコンを使えばたくさんの炭素が増えていることになります。
どんなに燃やしても、総量として炭素の増えないペレットストーブは、とってもエコな暖房器具なんですね。
それにペレットストーブの燃料木質ペレットは、製材所から出る廃棄物の樹皮やおがくずからできています。
ペレットストーブはリサイクルという点でもエコな優秀な暖房器具なんです!
ペレットストーブは自治体によっては補助金がでます
例えば、東京都の八王子市では、再生可能エネルギー利用機器等設置費補助制度でペレットストーブの設置費用を二分の一まで補助する補助金制度があります。
同じような制度は全国各自治体にあるので、ペレットストーブの設置を検討しているなら、住んでいる自治体の制度を確認する必要があります。
また、燃料である木質ペレットの購入にも補助金がつく自治体もあります。
もし自治体に補助金制度があれば、申し込まずに設置すると、あとから後悔することになりますよ。
ぜひ買う前にチェックしてください。
まとめ
- ペレットストーブは高く、面倒が多く、動かせず邪魔になる
- ペレットストーブは遠赤外線で芯から温まり、癒し効果も
- 薪ストーブよりは簡単
- エコな暖房で補助金が出る自治体もある
今静かなブームのペレットストーブ。
あなたが設置を考えるとき、後悔する前に知っておいてほしいペレットストーブのデメリットとメリットをまとめました。
デメリットも無視できるものではなく、よく考えて設置しないと後悔することになります。
しかし、それ以上にペレットストーブにはメリットがいっぱい。
このデメリットがクリアできるなら、ペレットストーブを設置しても絶対後悔しないで快適な暖房が出に入りますよ。
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